私が楽天モバイルを使っていて感じたメリットとデメリットをまとめたサイトです。
2024年7月現在で楽天モバイルの人口カバーエリアは99%を超えました。
さらに独自のプラチナバンド帯の展開やローミングをうまく組み合わせたことで自社の弱点を強化しています。
料金は格安SIMと同じくらい安く、通信速度は高速であり通話料金も無料という特徴は楽天モバイルの大きな強みです。
楽天モバイルが気になっている、乗り替えを検討している方へ忖度のない情報を提供していきたいと思います。
知っておきたい楽天モバイルの電波強度と通信速度
楽天モバイル回線を使っていて感じるのは通信速度の速さです。
特に車で移動中の動画視聴でその強みが発揮されており、再生の最初では多少の待ちはあっても途中で止まることはありません。
格安SIMを利用している時は待ち時間が明らかに長かったのでとても快適になりました。
この結果はユーザー数に対して回線数に余裕があることも影響していると思います。
こと屋外の利用に関しては楽天モバイルの弱点はなかなか見つからず、とても快適に利用できると感じました。
そんな楽天モバイルの弱点は屋内で圏外になることです。
屋内での利用については携帯大手3社(docomo・au・SoftBank)と比較すると電波が弱いと感じることがありますが、これには理由があります。
楽天モバイルは自社で基地局を用意してサービスを展開していますが、後追いゆえに利用できる電波に制限があるからです。
楽天モバイルに割り当てられている電波帯はバンド3と呼ばれる1.7GHz帯ですが、この電波帯は遮へい物の影響を受けやすいために楽天モバイルは屋内の電波が弱い傾向があります。
楽天モバイルもこの問題は把握しており、ユーザーの報告などから感度の弱い地域での対策をつねに実施しています。
そのため2024年7月現在では圏外になる場所はかなり限定的であり、普通に屋内でも使えるレベルになったと感じることができています。
とはいえ通信が安定しない場所があるのは事実で、この問題はdocomo・au・SoftBankの3社がプラチナバンドという電波帯を使えないことから発生する問題と言われています。
プラチナバンドと呼ばれる700MHz電波帯は屋内への電波到達性能に優れていて、電波がうまく回り込んで到達してくれる特性があるからです。
前述の主要3キャリアは充実したプラチナバンドエリアを保有しています。
もちろんその電波を借りている格安SIMと呼ばれるMVNO各社も同様で、通信速度の問題はあれど電波強度に関しては大手3社と同じ条件で利用できるのです。
独自エリアを展開する楽天モバイルはどうしても厳しい条件でした。
楽天モバイルもプラチナバンドを使えるようになった
しかし楽天モバイルにも2023年末に総務省からプラチナバンドを利用できることになり、2024年6月からプラチナバンドを利用した商用サービスを開始しました。
今まではauのプラチナバンド帯を借りる方法でエリア網を補強していましたが、今後は楽天モバイル独自のプラチナバンド帯エリアが増えることで屋内に弱いという弱点は徐々に解消されていくでしょう。
楽天モバイルの戦略としては都市部からプラチナバンドを展開していくようです。
これは高層ビルが立ち並ぶ都市部での受信感度を向上させることを優先し、地方ではまだまだauのプラチナバンド帯を利用していくということでしょう。
すでに現状の1.7GHz(バンド3)で十分なエリア網を確立していると言えますので、プラチナバンドはあくまで補助的な使い方で十分なのかもしれません。
建物の中は電波が弱く通信が不安定な場合あった
実際に楽天モバイルを使っていると時々感じる事ですが、建物の中が入り組んでいる場所でスマホを利用していると明らかに通信速度が低下します。
これは前述した電波の特性でもあり、電波状況が悪いと通信速度に影響を及ぼすからです。
例えばショッピングモールなどの大型店舗では屋内基地局が設置されているようで、屋外より電波が強いところもありましたが、中~小規模の店舗では電波感度が弱いときがあり、圏外にはならないものの通信が安定しないこともありました。
すこし誤解をまねく言い方になっていますが、実際の使い勝手はそれほど悪くありません。
というのも楽天モバイルは基地局の補完を急ぎ進めていて、現状1.7GHz帯をメインに使っているわりには通信不可能な場所が本当に少なくなりました。
この理由のひとつとして、楽天モバイルはユーザーからの意見を元に感度の悪いところへ基地局を増設、もしくはローミングエリアとして受信できるように対応しているようです。
楽天モバイルは電波状況を報告することができる
楽天モバイルは現在地の通信速度を簡単に報告できます。
これは楽天モバイルのメリットなのですが、ユーザーは「My楽天モバイル」アプリから電波状況を簡単に報告することができるようになっていて、感度の良い悪いをレポートすることができるようになっています。
楽天モバイル側はこの情報を参考にエリア補完をしているようで、感度が悪いと感じていたエリアでいつの間にか普通に使えている経験を何回もしています。
たとえば私の職場ではWi-Fiを利用しないと通信できないくらい感度が悪かったのですが、レポートを送っているうちに受信感度が安定するようになりました。
アプリで電波帯を確認すると、いつのまにかauのプラチナバンド(バンド18)を受信するように変更されていました。
こういったレポート機能にはあまり期待していなかっただけに、自分の生活圏で即時対応されたことには感動しましたね。
ただ速度に関しては楽天モバイルより圧倒的に遅く、お昼休憩の時なんて低速モードで接続されているような感覚で、マンガなど電子書籍を読んでいると読込みでかなり待たされます。
圏外や通信不良でデータ通信が使えないことは無くなりましたので、ローミング対応で普通に使えるようになったのは助かりました。
auとのローミングは2023年5月以降も使える
ここでローミングについて説明しておきます。
楽天モバイルは自社で通信網を提供していますが、楽天モバイルの通信網だけでは日本全国をカバーすることはできません。
そのため楽天モバイルはKDDI(au)とパートナーシップを結び、自社通信網以外での通信はauの電波網を利用するローミングを行うことで日本全国をカバーしています。
auローミングエリアでは(おそらく)データ通信速度の制限が発生しますが、楽天モバイルユーザーとしては費用的には何も負担することなくauの通信網を利用する事ができます。
例えば山越えルートを車で移動しているときでも楽天モバイルユーザーは圏外で通信不可能になることはありません。
私も移動しながら確認してみましたが、しっかりとauの電波帯を掴んで通信していました。
ここからは余談です。
じつは過去に楽天モバイルでは自社の通信網が充実したタイミングでauのローミングエリアを縮小していきました。
そのとたんにユーザーからは通信が安定しないなど不満の声が聞こえるようになり、私の生活圏でも木造家屋は電波が届かないなどの問題が発生してスマホが使えない状態になりました。
この問題に楽天モバイルは自社の電波網を急速に補完。
エリア内でも感度の悪いエリアの補強を行うなど徹底した圏外対策を行った結果として、現在は1.7GHz帯だけでも十分に利用することが可能になりました。
auのローミングは心強い
さらに2023年5月には再びauと新たなローミング協定を締結し、楽天モバイルが弱い箇所をauの電波で補完できるようになりました。
あくまで体験からの推測になりますが、ローミングにはどうやら接続制限があるようです。
楽天モバイルのエリアではauのローミング電波に接続することは基本的にはできないようで、楽天モバイルが認めたエリアのみローミングを使う事ができる設定になっているように感じます。
市街地で使うauローミング回線の通信速度は決して高速ではなく、お昼の時間帯には通信速度が遅くなるなどの制限を感じるものです。
たとえば私の生活圏ではローミング対応されて電波は安定しましたが、速度に関しては十分とは言えず低速モードではないかと思える速度でした。
楽天モバイルの速さに慣れるとちょっとキツいですが、通信ができない状態よりも低速でもネットが使える方がありがたいです。
すくなくともLINEの通知が来ない問題からは解放されました。
一方で山間部でのローミングは速度に関してまったく不満はありませんでした。
接続している回線数が少ないのか100Mbpsに到達するくらいに高速な通信を利用する事ができたのは驚きです。
速度の差こそありますが、ローミングのおかげで楽天モバイルを快適に使えます。
無料通話には専用アプリが必要
無料通話は楽天モバイルの大きなメリットのひとつです。 この無料通話を実現するには「楽天link」アプリを使った通話(SMS含む)のみ制限無しの無料通話を実現出来ます。
これはiPhone・Androidは関係なく、標準で備わっている通話アプリを利用することができないので気をつけなければいけません。
例えばブラウザでお店を調べているとき。 検索結果から電話番号のリンクをタップして電話をかけるとき、起動するのはデフォルトの電話アプリです。
このまま意識せず電話をかけてしまうとしっかりと通話料金が請求されます。 これは楽天モバイルでは楽天linkアプリを使用しない通話については無料通話の対象外だからです。
楽天モバイルの無料通話はデータ通信で実現している
「楽天link」を使った通話はデータ通信を利用しています。 仕組み的には「LINE通話」と同様であり、その通話品質はネットワーク回線の安定度に依存します。
そのため公共Wi-Fiや楽天モバイル回線でも電波の弱いところは通話品質が落ちてしまい、途切れが発生する事がありました。
通常の通話アプリを使って通話するとこの問題は解消できますが、その場合は30秒22円がかかる有料の通話となってしまうことがデメリットです。
「楽天link」アプリは既定の通話アプリに設定することができないので、電話番号のリンクをタップしたときに自動的に「楽天link」を起動することはできません。 対策としては電話番号は必ずコピーして、「楽天link」アプリを起動してから電話番号をペーストすることで無料通話が可能です。
「楽天link」アプリ単体で使うのであれば不便は感じないでしょう。 発信着信履歴やアドレス帳は電話アプリと共有していますし、SMSメッセージの機能も搭載しているので「楽天link」はとても便利に使う事ができます。
後は既定の通話アプリに設定できれば完璧ですね。
楽天linkアプリはBluetooth機器の受話ボタンが使えない
もうひとつ「楽天link」には改善してほしい欠点があります。 現状では「楽天link」アプリで着信した場合にハンズフリー機器から電話を受けることができません。
これは「楽天link」がBluetoothの必要プロファイルに対応していないことが原因ですが、イヤホンやヘッドホンの受話ボタンが効かないのはとても不便です。
LINE通話では対応できているので実現可能ではあるはずなのですが・・・
利便性を考えると早急に対応してほしい問題ですね。
大量のデータを使う人ほどお得に感じる
楽天モバイルに契約プランは存在していません。 すべてのユーザーは「Rakuten最強プラン」に申し込む事になり、利用したデータ通信量に応じて請求金額が変わる方式になっています。
段階は1,000円毎の三段階です。
- データ通信量3GB迄は968円
- データ通信量20GB迄は2,068円
- 20GBを超えれば上限は無しで3,168円
20GB以上は使い放題で3,168円はとても安い価格設定で、自宅に光回線などの専用回線が無い場合は積極的に選んで良いサービスでしょう。
20GB迄の2,068円も十分に安い価格設定です。
これは競合他社と比較しても十分に安い価格設定であり、無料通話が付いてくる楽天モバイルが頭一つ抜けている感じです。
総務省が発表した一般的平均データ使用量は11GBで、8割は10GB以下の使用量と統計が出ているので2,068円以内で済ませられるユーザーは多いでしょう。
3GBを使わないユーザーには割高に感じる
微妙なのは3GB迄の968円です。 1ヶ月のデータ使用量が3GB以下のユーザーはほとんどスマホを使わない人です。 1GB以下のデータ通信量で968円以下のプランを提供している格安SIMの選択肢は多いので、楽天モバイルの優位性は無料通話が付いてくることくらいですが、通話すらほとんどしないユーザーも少なくないでしょう。
データ通信量が少ないユーザーほど楽天モバイルのメリットが薄れる傾向がありますので、データ通信量がとても少ないユーザーやサブ回線用途などの使用用途であれば別の選択肢もあります。
ですが時々でも大量のデータ通信をするのであれば、格安プランにデータ追加するよりも楽天モバイルを選んだ方がお得になると思います。
楽天モバイルのメリットとデメリット
私が楽天モバイルを利用していて感じたメリットとデメリットです。
料金も格安SIMに匹敵する安さでありながら通信速度は比較にならない速さを持っている楽天モバイルは実用性と経済性をあわせもった通信キャリアが楽天モバイルです。
楽天モバイルを使う前は日本通信SIMを使用していました。 楽天モバイルを超える30GBで2,178円という価格は衝撃的で、無料通話もひと月70分ついてくるというあり得ない低価格のサービス内容でした。
【○】楽天モバイルの通信速度はけっこう速い
日本通信SIMで利用していたプランは30GBのデータ通信量のプランでしたが、私の使い方では到達することのできない容量でした。
加えて格安SIM(MVNO)というdocomo通信回線をレンタルしている仕組み上、どうしても通信速度が高速ではありませんでした。
おそらく実際に30GBを使いきる環境では無いと言えるでしょう。
しかし楽天モバイルは高速な回線を自前で持っているので無制限プランを生かせます。
たとえば動画視聴では通信速度が高速なので高画質設定でも問題なく再生することができるため、データ通信量が無制限であることが生きてきます。
料金の上限である3,168円を支払うことに抵抗がなければ、動画視聴設定でも画質を抑える設定は不要です。
自宅にWi-Fiがない環境でも楽天モバイルであれば上限を気にすることなく動画を楽しむ事ができるのは大きなメリットでしょう。
【○】楽天linkアプリを使った無料通話はとても大きなメリット
「楽天link」を使った無料通話も回線品質が悪くなければ快適な通話が楽しめますので、友人や家族との長電話にも安心して利用することができます。
これは楽天モバイルを利用する上でかなりの強みで、他社では無料通話はオプション設定で別途料金が必要です。
楽天モバイル最安の月額968円(データ通信3GB以内)で利用していても通話は無料です。
通話はデータ通信を利用して無料通話を実現しているのですが、ありがたい事に「楽天link」を使った通話のデータ量はノーカウントです。
「楽天link」を利用したSMSも他社のように料金がかかりません。
SMSは一通3円程度の料金がかかるのですが、「楽天link」の場合は何通送信しても料金はかかりませんでした。
電話番号で送信出来るSMSは便利なので無料はありがたいですね。
【○】わかりやすくてシンプルな料金体系
楽天モバイルの料金はRakuten最強プランの一択です。 自分の利用したデータ通信量に応じて段階的に変化する料金はとてもわかりやすく、そして格安SIMに匹敵する安さを実現しています。
自分の使い方では約10GBのデータ使用量で毎月2,068円で収まります。
自宅と職場ではWi-Fiを使い、車での移動にはSpotifyやYouTubeをメインに利用しています。 休日のドライブでは家族にNetflixやPrime Videoで動画を再生しながら移動しているのですが、画質設定を最高画質にしないことが必須条件です。
【×】楽天linkアプリの通話は電波状況で品質が変わる
まずデータ通信を利用する通話についてですが、モバイルデータ通信の通信速度で通話品質が変わります。
十分な通信速度が確保できない場合は通話に途切れや遅延が発生することがありました。
また通話していて独特の遅れ感を感じます。
自分と相手との言葉のやり取りに沈黙やかぶりが発生するなど、データ通信を利用した通話特有のクセがあるのです。
これは「LINE」の通話機能などでも感じることがありますが、「LINE」が提供しているサービスよりも劣る印象があり、改善が必要だなと思うところです。
「楽天link」を使った発着信にハンズフリー機器の受話ボタンが効かないことも大きなデメリットです。
現状「楽天link」はBluetoothハンズフリー機能に制限があり、着信時にBluetooth機器のボタンを押して受話することや、ワンタッチ発信を使う事ができません。
これは早急に対応してほしいと感じました。
「楽天link」という専用アプリを使った独自機能は大きなメリットですが、やはり一手間かかっている感じは否めません。
しかし無料通話や無料SMSというメリットそれらを帳消しにできる魅力があるでしょう。
【×】99%の人口カバー率でもピンポイント対応が必要
楽天モバイルのサービスエリアについては人口カバー率99%は偽りではないと実感できる使用感です。
ただ電波特性上の屋内感度低下がデメリットとしてありますが、今後楽天モバイルがプラチナバンドで補完できる可能性と、即時対応方法としてauのローミングを開放できることから対処方法がすでに準備されている状態です。
しかし電波網の穴が存在しているのも事実で、基地局と基地局の狭間ではどうしても受信感度が悪くなる傾向があるようです。
自分の生活圏であればレポートを送ることで改善される可能性は高いので、感度が悪いエリアを見つけたらどんどんレポートを送りましょう。
【対策】楽天モバイルをデュアルSIM運用でカバーする方法もある
自身で対応できる対策としてデュアルSIM運用があります。 デュアルSIM運用については以下の記事で紹介していますので参考にしてください。
地道な努力でデメリットを克服してきた楽天モバイル
いかがだったでしょうか?
現在の楽天モバイルはデメリットをメリットが上回る特徴を持っています。
もう一度解約することになるかも?
などと思いながら再契約した楽天モバイルですが、想像以上の環境改善が進んでおり不満に感じるところはほぼ解消していると思っています。
月々の通信コストを安くしたい。
携帯料金についてあれこれ悩みたくない。
そんな悩みを抱えているのであれば、一度楽天モバイルを利用してみてください。
楽天モバイルは楽天ポイントを還元してくれるキャンペーンを頻繁に実施しています。 楽天ポイントは楽天のあらゆるサービスで利用することができるので使い勝手の良いポイントサービスだと思います。
ここで紹介しきれない特典もありますので、楽天モバイルのサイトで確認してみてください。
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あなたの生活が楽天モバイルで快適に変わることを期待しています。 ありがとうございました。